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写真図鑑をつくろう
野外に出て、色々な生物と出会い、観察記録をノートにつけ、写真を撮影していくと、あなたのパソコンやファイルには膨大な自然の記録が蓄積されていきます。図鑑や教科書で学んだ知識はまた別のノートに書き留められます。そうした記録を1つにまとめてみませんか?
あなたがこれまでに出会い、観察し、写真を撮り、スケッチした記録を、種類別の写真図鑑として編集してみましょう。まずは、あなた自身による生物の識別技能を向上させるために、そして地域の生物相を記録するために、1つ1つ積み上げた記録を、地域毎のオリジナル写真図鑑に育てあげていきましょう。
写真図鑑の作り方
最初に、記録する要件や必要な写真の種類、配置の仕方、コメントの入れ方を記入したスライドを2つ示します。
それから、植物、昆虫など、さまざまな生物の写真図鑑作成例を示します。
今はまだ少数ですが、たくさんの写真図鑑を集成し、野外調査や自然観察会に役立ていきたいと考えています。
写真図鑑の作成例−動物−
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PowerPointを使用した写真図鑑の作成
●必須項目
- 和名・学名(ラテン名)・分類学的階級(門、網、目、科)
- 生態写真(全体像)1枚
- 確認・採集・撮影地
- 確認・採集・年月日(西暦)
- 撮影者氏名
- 同定者氏名
- 観察したこと、ショートコメント(写真1枚以上及びメモ)
- 図鑑作成年月日(西暦)・作成者氏名
●任意項目
- 確認・採集・撮影地の緯度、経度
- 分布
- 発生時期
- 体長
- 食性
- 生息環境(写真)
- 近似種との識別点
写真図鑑作成時の留意点 >>>
写真図鑑見本
写真図鑑INDEX >>>
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写真図鑑の作成例−植物−
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PowerPointを使用した写真図鑑の作成
●必須項目
- 和名・学名(ラテン名)・分類学的階級(門、網、目、科)
- 生態写真(全体像)1枚
- 確認・採集・撮影地
- 確認・採集・年月日(西暦)
- 撮影者氏名
- 同定者氏名
- 発見状況
- 図鑑作成年月日(西暦)・作成者氏名
- 観察したこと、ショートコメント(写真1枚以上及びメモ)
●任意項目
- 確認・採集・撮影地の緯度、経度
- 分布
- 近似種との識別点
写真図鑑作成時の留意点 >>>
写真図鑑見本
写真図鑑INDEX >>>
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写真図鑑作成時の留意点
■1種につき、スライド1枚に収まるように作成してください。
■フォントサイズの目安(単位:pt)
・和名(44)・学名(20)・分類(16)・本文(12以上)
■写真解像度(72dpi以上 推奨72dpi)
■見本に沿ってメリハリをつけて作成してください。
■Word・Excelをして作成する場合には
1種につき、印刷サイズA4用紙1ページに収まるように作成してください。
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写真図鑑への道
まずは観察・記録から始めよう
生物を発見したら
- 生態写真を撮影する(マクロデジタルカメラ)
- フィールドノートに記録する(その場で種の識別ができる人ならば)
あとで図鑑などから情報を引き出すために種名を記録する
種類を見分けることには個人の限界があるので、観察会、勉強会で学ぶ
- 観察しただけではで種の識別ができないときには、一旦捕獲する
- 種の特徴を表す部分複数箇所をスケッチし、撮影する
生物の同定と記録の編集
- 標本を作り、研究室で同定する (自力で同定できない場合には専門家に依頼)
- その種が自分にとって初めて出会ったものならば、できるだけその日のうちに、発見場所、観察日時、観察した記録、写真、スケッチをパソコンで編集する
- 同定された標本を公共の博物館に収める
- 写真図鑑をメディアセンターに登録し、情報を共有する
事前の準備
地域のフィールドガイドを図書館や書店で探そう。県別にかならず地域出版社がある。生物の目録を手に入れよう。そのために、自然誌(史)博物館の出版物や地域の研究会誌に目を通そう。
観察対象生物(分類群)の選び方
まずは分類がよく整理され、テキストがそろっている生物から始めましょう。写真撮影の技能を高めることも大切な目的です。芸術写真ではなく、観察対象の特徴をよく表す写真をとることをこころがけます。
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写真図鑑の投稿
『BioLTop』では、みなさんの観察記録としての写真図鑑を募集しています
BioLTopでは、身近な生物から絶滅危惧種まで、あらゆる生物のデータを写真と共に閲覧することのできる「観察記録としての写真図鑑」の制作を進めています。
忙しい生活の合い間に出会った生物たちに興味を持たれたら、是非一度じっくりと観察をしてみてください。
東邦大学理学部生物学科に在籍の学生のみなさんと、生物を観察する全ての方からの投稿をお待ちしています。
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