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生物多様性

分類学

 分類学は地球上に存在する多様な生命体を種という単位で認識・記載し、それを進化という枠組みで体系立てることを目的とした生物学の一分野です。そのため、生物と環境の関係を明らかにする生態学、あるいは様々な生理機能の種間比較から生物学的機能の進化を研究する比較生理学など、分類学の成果を利用するさまざまな学問分野にとって、分類学は基礎学問とみなすことができます。そして、分類学は、進化という視点で生物の多様性を体系化するという、自立した目標を掲げています。

生物多様性とは?



 みなさんは、「生物多様性」ということばを耳にしたことがありますか。
 「生物多様性」は、今日の生物学で最も重要な概念の1つです。
 「多様」ということばは、辞書(広辞苑、1970)によれば、「いろいろのありさま、種々雑多」という意味で使われますが、生物多様性とは、BIOLOGICAL DIVERSITYの和訳で、生物学的多様性が略されて使われるようになったものです。

地球上のある地域における生物多様性とは、

  • 種の多様性
  • 遺伝子の多様性
  • 生態系の多様性

という3つの要素から成り立っています。
このような多様性はどのようにして今日あるような姿になったのでしょうか?結論から言えば、生物進化の結果です。
 例えば、ある地域にチョウの多様な種が見られるのは、歴史的にみてそれだけの多様な種が進化し、多様な種を支える生活資源、環境がそこに存在するからです。

 すなわち、生物多様性とは、

1)多様な種を生物学的に認識し、体系化する
分類学体系学
2)種を進化史上の系統発生に位置付ける
系統学
3)生態系ごとにどんな種がどのような関係を結びながら存在するのかを解明する
生態学

という生物学の3分野を統合する概念なのです。


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